様々なドラマが展開された、今年の日本選手権が終了し、新しいPhaseに突入しました。今日が、インカレに向けた「下半期」の”再集合日”でした。
今年の選手権は、何といっても慎理の素晴らしい活躍につきますね。
日本人初の21秒台は、本当に価値のある記録だと思います。
しかも、いわゆる”絶好調”の状態ではなく、予選の泳ぎも本人が納得いかないという、ちょっと苦しい展開であったにもかかわらず、それを修正してきたところが素晴らしい。
狙いは100にあると本人も語るように、”日本人初”(アジア人初)の100m”47秒台突入”に向けて、最高のスタートを切ることができたと思います。
現役選手では、代表選手としての切符を入手することはできなかったものの、久しぶりの快泳により三度表彰台に立った陽平、最後に出場した800mで本来の輝きを取り戻し、3位入賞を果たした祐斗、さらには選手権で”初決勝+初お立ち台”となった政樹らも、存在感を示すことに成功したかな、と思います。
”本気で狙っていた”選手たちが、惜しくも届かず、という場面を今回は何度も見た気がしますが、150mまでベストラップを刻み、”攻めの姿勢”を崩さずに最後まで戦った千彰を讃えたいと思います。
一方で、強化チームに入ることが叶わなかった中、まさに”努力と工夫”で自己ベスト記録更新を果たした仁、佑馬(全種目ベスト!)も高く評価出来ますし、”初選手権”という状況のなか、きちんとベスト記録更新を果たした良や功也も忘れてはいけない存在であったと思います。
「結果を出して当たり前」という立場にあった”強化メンバー”たちは、「だからこそ」の相当なプレッシャーの中で戦った4日間だったと思いますし、「強化チームに入れない状況の中、必死になって自分を信じて戦った」メンバーたちもよく頑張ったと思います。
総合的な結果については、ベスト更新率67%というもの。
去年が48%であったことを考えれば、良い部類に入れられるのではないかと思いますが、この中には、「久しぶりに泳いだのでベストが出て当たり前」という種目に挑んだメンバーも居るため、厳しい見方をすれば、この割合は下がってきます。
ちょっとした”危機感”を抱きながら、夏に向かっていくことが妥当といえるでしょう。
いわゆる「調子が良い」という状態は、体調の良さに起因するもの、泳ぎの良さに起因するものに大別できると思います。
両者があわされば、限りなく”絶好調”の状態に近くなると思いますが、なかなかそういう状態で大会を迎えられないのが現状です。
「体調」については、重く感じたり、だるく感じていても、泳ぎだすと「高い身体能力」が発揮されるような状態にあることがあります。
また、体調が悪いと感じ、機能的にもいまいち、と思っていても、泳ぎの技術が優れている状態で、かつ、力の発揮やペース配分がその状態に適したものであると、意外にも良い記録が出るものです。
今回、結果が思わしくなかった者でも、おそらく、「最悪」という状態にはなかったと考えます(体調が悪く、機能も低く、技術もよくない状態が、「最悪」...)。
ほんのちょっとしたことで、パフォーマンスは変わってきます。
今回の選手権においても、予選を全力で挑み、そこから得たもの、感じたものを頼りに、クールダウンや決勝前の取り組みを「工夫」し、タイムを上げることに成功した者もいました。
理想が高ければ高いほど、現状との乖離に悩む可能性が高くなります。
そんな中でも、どれだけのチャレンジが出来るか、ということが重要なわけです。
普段のトレーニングにおいて、そういった「試行錯誤」や「努力」が追及出来ていれば、また、どのような状況になっても「諦めない」という姿勢があれば、どんなに重圧がかかった状態でも、どんなに「調子悪い!」と感じても、見る人に感動を与えるレースが出来るのだと、僕は信じています。
だからこそ! この大会で引退となる選手はいないわけですから、次に向けて”本気”で取り組んでいくことが大切になってくるわけです。
やはり、トレーニングあっての結果だし、努力あっての結果なわけで、「やるしかない!」ことは揺るがないと思います。
選手権に”本気で”賭けていたメンバーのうち何人かは、チャレンジの場がジャパンオープンに持ち越されました。
何となく、2011年の展開に近いものがありますが、あの時よりも多くのチャンスが残っているのではないかと、僕は感じています。
今年のジャパンオープンについては、代表を獲る、ということのみならず、Marauderたちが最も大切にしているであろう、”インカレV奪還”に向けた競技会の場としては、言うまでもなく重要な意味を有しています。
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選手権前日に見せた、Motivational Videoをアップロードしました! 一番右上に、いつの間にか設定しておきました。
VIMEOのサイトにいけば、ダウンロードもできます!
今回は、今年のスローガンである"FLY HIGH!"をテーマにしたもので、選手権出場選手のインタビューで構成しています。
エンドロールの選手紹介も、いつもとは構成を少し変えました。
ご父母の皆様、OBのみんなを中心に、お楽しみください。
さて、このVIDEOの挿入歌にも使いつつ、選手権期間中にも愛聴した曲を紹介します。
ちなみに今回のMVの挿入歌は、すべて"FLY"あるいは"HIGH"がタイトルになっていたり、歌詞に登場するものばかりを集めました。
これまでのMV、PVでオジーの"FLYING HIGH AGAIN"やDAMN YANKEESの"HIGH ENOUGH"、はたまたHELOWEENの"EAGLE FLY FREE"などを使用していたため、アンセム的なこれらの曲が使えないなか、ど~しようかな~とメキシコ合宿の頃から考えていました。
その検索のなかでみつけたのが、これまでどちらかというと馬鹿にして聴いていなかったKID ROCKの"FLYIN' HIGH"という曲。
KID ROCKといえば、HR的な要素を持ったラッパー、という感じでしかとらえていなかったのですが、この曲が収録されている"BORN FREE"というアルバムは、大会期間中の愛聴盤になってしまいました。
彼は、このアルバムでは、一切ラップの要素を取り入れず、ひたすらにカントリーミュージックを演っています。
結果的に、実はKID ROCKはかなり魅力的な声を持っている、ということを表現するのに成功しているように感じました。
若いころは、アメリカの演歌ともいえる、カントリーには全く興味はなかったのですが、意外にも今回は気に入ってしまいました。
タイトル曲の"BORN FREE"は名曲だと思いますし、レイドバックした雰囲気が最高の"FLYIN' HIGH"やスマッシュヒットとなったバラード"COLLIDE"(シェリル・クロウとのデュエット)などが秀逸であるこのアルバム、聴けば聴くほどに味が出るアルバムだと感じました。
たまにはカントリーも良いですね。
で、KID ROCKがカントリーを追及したアルバムはこれだけで、その後のアルバムはいつものように何でもアリの「ごった煮」的な感じになっているようですね。
それでは!
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