前進

こんばんは

今日は、第二次オリンピック強化合宿先である、JISS(宿泊はナショナルトレーニングセンター）に来ています。

いや～、かなり高いレベルで頑張っていますよ、トップスイマーたちは。

もちろん、我がMarauderの代表たちも頑張っていましたが、みててびっくりするくらい、練習が強い、練習タイムが速い連中がゴロゴロしているのが全日本代表クラスだということ、改めて確認できた次第です。

ま、負けじと、SHOGOには、他チームをびっくりさせるようなタイムで泳いでもらいました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

こーいった、モチベーションの高い集団にいるとふと忘れがちですが、我がチームを振り返ると、常時そのような状態ではないのが現状です。

さまざまな「迷い」「葛藤」「悩み」のなか、それぞれ独自の速度で前進している、といった感じでしょうか。時には、前進することができなくなり、立ち止まったまま、あるいは方向がわからなくなり、結果、後退してしまうという場合もあります。

本来は水泳に没頭できるはずの2月頃に、なぜか毎年「後退者」が出現するのが不思議です。

いえいえ、落胆するようなことではなく、「普通」のことです。

こういった、いわゆる「試練」に対してどう対処するか、そしてどれだけ「我慢」できるのか....こういったことの繰り返しが、実はアスリート、というか人間にとっては大切なはずですから。

すーっと問題なく進むことが一番良いようにも思えますが、それでは成長するために必要となる「刺激」が不充分となり、結果、人間として揉まれず、トップアスリートとしての資質を持つことが難しくなることばかりでなく、「使えないヒト」になってしまうように思うわけす。

仮に...

大きな試練を迎えることもなく、我慢・忍耐を強いられるような場面に遭遇することなく、さらには苦悩や葛藤から(結果的に）「逃げて」しまうことを繰り返し、育ってきた選手がいたとしたら、水泳技術とは無縁の因子により、トップスイマーには到達できないかもしれません。

何が正しく、何が間違っているのかを判断出来る能力があり、可能な限り正しい道を邁進することが出来、そして過ちを犯してしまった際には、きちんとけじめをつけて償うことができる。

すべて、勇気の要ることだと思います。

誰かに怒られないように行動する、とか、悪いことなのにバレ無いように行動する、といったことは、決して正しい判断とは思えません。

心地よく、ストレスなく過ごせる毎日を、ヒトは求めがちですが、そのような生活を続けていて、いつ「勇気」や「忍耐力」を養えるのでしょうか。

叱られることもなく、指摘されることもない人生のなかで、自分の欲望だけを満たすように行動をしている輩は、どうやって成長することができるのでしょうか？

僕は、「無理」という言葉が大嫌いです。

スラングとして流行ったということもありますが、あまりにも「無理」が乱用されている現状に嫌気がさしたこともありました。無理じゃなくて、「難しい」ならわかるけれど...。

無理なことなんかあるわけ無いと思っているし、こんな平和な日本に住んでいる限り、絶望なんて言う言葉は口に出して欲しくない。自分たちがどれだけ恵まれているなかで、水泳という競技に没頭できているのか、理解して欲しいと思います。

一般の学生のなかには、こういった、当たり前（であって欲しい）のことが出来ない人間が増えて来ているように思います。どの環境においても、人間として「揉まれる」ような刺激を得ることはできず、また、そのような「チャンス」に遭遇したとしても、蓋をしてしまったり、逃げてしまう輩も増えて来ているように思います。

そんな、ちょっと哀しい時代なのでしょうか。

Marauderは、集団生活を強いられる環境にありますが、それは実は素晴らしいことだと思っています。自分と相性のあう人間とだけつきあえば良いというものでもないし、他人に迷惑をかけず（それは当たり前）、むしろ他人にとって存在価値のある人間になることを目指し、是非とも「揉まれて」欲しいと思っています。

チャレンジすることが求められるアスリート。そのチャレンジの矛先を、自分のやっている競技にばかり向けず、是非とも、通常の生活のなかにも向けて欲しい。

特に、「試練」に遭遇したとき、その試練に向けて、最大のチャレンジ精神を発揮すべきでしょう。

それが出来れば、試合の場で急に慌てるようなことにはならないでしょうし、どのような場面においても「使える」人間性を育むことになるはずですから！。

...う～ん、眠さの限界です。

今日はここまでで...