2015年7月12日日曜日

UNIVERSIADE GWANGJU -The Last Message-

こんばんは


無事、韓国・光州より帰還いたしました。

嵐のような2週間だったといえます。

6/26に集合し、国内ではたった4日間、現地についてからもたったの3日間しかなく、試合を迎えることになりました。つまり、完全にテーパー期間に入ってからの”最終合宿”となりました。

”チームを作る”という観点からいえば、この短い準備期間でどの程度のことが出来るのか、僕としてもかなりのチャレンジでしたが、国内最終合宿中にレクチャーをさせていただく機会を得て、さらにレース前日にはMotivational Videoを披露する機会を得て、さらには大会期間中の決勝レース前にチームMTGの機会を毎日作っていただき、何とかチーム作りを進めて行くことが出来ました。

因みに、これがユニバー用の”MV”です。


大会期間中は、コーチングに欠かせない,重要な要素である”声”を失ってしまい(本当にしゃべれない日もありました!)、工夫をしないとチーム作りに参画出来ない状態になったことは、大変な心残りとなりました。


それでも、なんとか努力というか、工夫をし、特に中京大の佐々木コーチに協力していただき、チーム作りを推し進めることが出来たのでは無いかと思っております。(佐々木コーチ、ありがとうございます!)



全員が、「同じ温度」になり難いのが、短期間のナショナルチームの特徴ではありますが、時として「瞬間的に熱くなる」機会が出てきて、その時のパワーはなかなかのものではないかと感じています。
過去のMarauderにもあったなー。
年間を通してみるとあまりチーム力が高いとは言いがたかったけど、インカレ前にはとてつもなく力強いチームに”化けた”、なんてことが。

今回は、良い状態でレースに臨めた者、世界に挑戦出来た者もいれば、自分の本来の良さを引き出すこと無く終わってしまった者も居ました。
正直、準備が不足しているのでは? と思うようなシーンもありましたが、その時その時でしっかりと努力することは出来ていたように思いました。

しっかりと準備をし、しっかりと鍛錬をし、そして個を磨き上げた上で駆使する”メンバー・ケア・マインド”はやはり強力です。

今回のチームは、短期間で作られたし、全員が強力な”メンバー・ケア・マインド”を持つことが出来たわけではないのかもしれません。

それでも、最後まで諦めない雰囲気が"ユニバーJAPAN”に芽生えたのは、皆が少しでも良い面を引きだそうとした結果なのではないかと個人的には思っています。

そんな頑張りを見せてくれたユニバーJAPANのメンバーには心から御礼を言いたいです。ありがとう!



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さて、ユニバーシアードの”個”の方ですが、敬太については「しっかりとした準備」が出来ていることはわかっていたので、後は1回1回のレースに対する工夫と、集中の仕方、ということになろうかと思っていました。

今回が「最高に出来の良い状態」に仕上がっていたとは思えないのですが、「その時の状態」に会わせた”調整”を、本人が巧くコントロール出来た結果では無いかと思っています。

Marauderに来た頃は、やたらと質問も多く、トレーニングがFTになったときにどうすべきか、レース前にどうすべきかを訊いてくる頻度の高かった敬太くんですが、今回のユニバーでは、「最小限の質問」にとどまっていたし、自分の感性を信じて行動していることが多かったように感じました。

そこに、”成長”がみられ、その成果が3種目メダル、2種目ベストという好成績に繋がったのだと思っております。

敬太以外の3名については、その地点でそれぞれが問題を抱えており、そこからの「仕上げ方」についてはかなりの工夫と配慮をしました。

言い訳のようですが、今回は、お預かりした期間が極端に短かったため、最終合宿の集合までにどの程度の準備が出来ていたかの方が、レースの結果に大きな影響を及ぼしていると僕は思っています。(ですので、担当外であった政樹の結果については、ほとんど僕に責任がある、と本気で思っています)。

そうした中で200IMでベストタイム樹立まで”自分の力”で仕上げていった藤森丈晴選手には、心底”凄い”と感じました。
400IMについては、本人が得意としているだけに、より高い”総合力”が必要となるためなのか、ベスト記録に達する状態には至りませんでしたが、それでも世界と戦える状態に持ってこれる調整力と感性の鋭さには唸らされました。

女子2人については、今後に課題が残る結果となりました。
高橋美帆選手のようなエリートかつベテラン選手であっても、改善すべき課題があるのだなーと思いましたし、樋口恵夢選手は成長過程にあり、チャレンジ出来ること、して欲しいことがいっぱいあって楽しみだなー、と感じました。

この点、レース前1週間を切った状況で行うべきコーチングとして、改善点を伝えることが得策とはどうしても思えなかったので、出来る限り彼女たちの意志ややりやすいやり方を尊重しながら、テーパーを進めていった次第です。

チームIMのメンバーは、何れも”これから”がとっても楽しみな選手たちですので、是非とも頑張って欲しいと願っています!


さて、明日からMarauderの”この夏の挑戦”に再び合流します。

先ずは個をしっかりと強化し、そして、この夏にしか輝くことのない、2015Marauderの”チーム力”を見せて欲しいと願います。


残り52日間で、どのような劇的なストーリーを創り上げられるのか...
その主役は、他ならぬMarauderたちです!


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今回紹介しました、ユニバーJAPAN用のMVで使用した楽曲の紹介です。

今回は、森谷史上最短で仕上げたVIDEO(3日で完成!)ですので、楽曲選びについても、いつもほどは拘っていないのですが、それでも”まーまー”満足しております。

イントロは、QUEENの「小洒落た」ラブソング、「懐かしのラバーボーイ」(Good Old-fashioned Lover Boy)を使いました。

本編が、アッパー感じのHARD ROCKが多いため、せめてイントロだけでもバラード調のものにした次第です。

本編の1曲目だけは、随分前から「コレを使おう!」と決めていました。DAMN YANKEESの1stアルバムのオープニングを飾る"Coming of Age"です。

”High Enough"という世紀のバラードが大ヒットしたため、バラードばかりに注目が集まってしまったバンドですが、こんな素晴らしいHRも作っていたんです。

そのフェイドアウトから巧く繋げたのが、WARRANTの"Cherry Pie"。これまたノリノリのHR。いかにも黄金期のLAメタル!という感じの曲ですね。



本編の最後がデヴィッド・リー・ロスの3枚目のソロアルバムの冒頭を飾る名曲、"A Little Ain't Enough"。

ALSを患ってしまったけど、未だに創作活動を続けている天才ギタリスト、ジェイソン・ベッカーを大スターにするはずだった曲です。

ダイアモンド・デイブらしいゴージャス感溢れるロケンロールですが、ジェイソンにより、かなりエッジの効いたモダンかつメタリックなHRに仕上がっています。リフもソロも、めっちゃカッコイイ。

そしてエンドロールは,JOURNEYの”Be Good to Yourself"を使いました。前回の”落ちた天使”ほどのインパクトは無いにしても、これまたポジティブな気持ちにさせてくれる、アメリカンHRの名曲だといえるでしょう。

この曲を改めて聴き、改めて歌詞を見ましたが、実は本当に良い曲なんですね! この曲が出た時には、実はあまり気に入らなかったんですよね。なんと言うか、ポップ過ぎる!と思い込んでしまって。きちんとこの曲の良さを素直に認めていれば、もっと楽しめたのかもしれない...

これが収録されている"Raised on Radio"もあまり思い入れがなかってけれど、改めて聞き直してみようかな...

よくよく聴いてみると、よくよく見てみると、そしてよくよく考えてみると、「実は良かった」ってこと、ありますよね?

新たな挑戦を始めて、まだ、全てを体験したわけではないのに、途中の段階で方向転換してみようと思うこと、良い場合もありますが、多くの場合は失敗に終わるのでは無いかと思います。

少なくとも、区切りの良いところまで頑張り抜いて、そしてその過程をきちんと評価してから方向性を変える方が、おそらく良い結果に繋がっていくのでしょう。

この曲を聴いて、そんなことまで考えてしまいました!

それでは!!!

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